スペイン語とポルトガル語は大変似ていることで知られている言語ですが、同じというわけではありません。ポル語る.comの「5分で分かるポルトガル語とスペイン語の違い」でも紹介されている通り、スペルや発音に相違点があります。
また、似ているだけならまだしも同じ、あるいは似た発音の単語で意味が違う場合にはかなりややこしくなってくるので注意が必要です。スペイン語を話せるようになってからポルトガル語圏に行く、あるいはその逆の道をたどる人は次の単語の意味の違いに注意しておきましょう。
ややこしすぎるスペイン語とポルトガル語の単語集
(スペイン語/ポルトガル語)
1、estar embarazada/estar embaraçada.
スペイン語 Ella está embarazada. 彼女は妊娠しています。
ポルトガル語 Ela está embaraçada. 彼女は困惑しています/彼女は恥ずかしい思いをしています。
注意・スペイン語でよく使われる、「estar embarazada 妊娠している」はブラジルで使うと、「恥ずかしい」、「困っている」といった意味になります。ちなみにポルトガル語で「妊娠している」は「estar grávida」といいます。
2、apellido/apelido
スペイン語 apellido 苗字
ポルトガル語 apelido ニックネーム
スペイン語の「apellido」と極似したポルトガル語の「apelido」は「ニックネーム」、「あだ名」という意味で使われます。ちなみにポルトガル語で「苗字」は「sobrenome」と言います。
3、 largo/largo
スペイン語 largo 長い
ポルトガル語 largo 広い
どちらも「ラルゴ」と全く同じスペル、同じ発音ですが、スペイン語は「長い」という意味なのに対して、ポルトガル語では「広い」という意味で使われるのでややこしいです。ちなみにポルトガル後で「長い」は「comprido(a)」と言います。
4、flaco/fraco
スペイン語 flaco 痩せている
ポルトガル語 fraco 弱い
「l」と「r」の違いがあれど発音が大変似ているこれら二つの単語もスペイン語では「痩せている」、ポルトガル語では「弱い」といった意味の違いがあります。ちなみにポルトガル語で「痩せている」は「magro(a)」と言います。
5、niño/ninho
スペイン語 niño 子供、男の子
ポルトガル語 ninho 巣
スペルこそ違えど、発音は同じこれらの単語も実は全く違います。ちなみにポルトガル語で「子供」は「criança」、男の子は「menino」と言います。
6、oficina/oficina
スペイン語 oficina オフィス、事務所
ポルトガル語 oficina (工場などの)作業場、ワークショップ
スペルも発音も全く同じ単語ですが、スペイン語では英語の「office」と同じ意味で使っているのに対し、ポルトガル語は工場の「作業場」、「整備場」など整備、修理の作業などをする場所として使われます。ちなみにポルトガル語で「オフィス」は「escritório」と言います。
7、sitio/sítio
スペイン語 sitio 場所
ポルトガル語 sítio 別荘
スペイン語の「sitio」は「場所」を表す単語ですが、ポルトガル語の「sítio」は「別荘」や「農園」などの意味で使われることのほうが一般的です。
8、feria/férias
スペイン語 feria フェア、祭り、イベント
ポルトガル語 férias 休暇、バケーション
ポルトガル語の「férias」はいつも複数形で使われます。両方とも発音が似ていますが、ポルトガル語の「férias」には「祭り」といった意味合いは含まれていません。
9、mariposa/mariposa
スペイン語 mariposa 蝶(チョウ)
ポルトガル語 mariposa 蛾(ガ)
スペイン語では「マリポーサ」と発音するのに対し、ポルトガル語では「マリポーザ」となります。これだけ発音が似ていて昆虫の種類が違うとなると大変紛らわしいです。ちなみにポルトガル語で「蝶」は「borboleta」と言います。
10、cena/cena
スペイン語 cena 夕食
ポルトガル語 cena シーン、場面
スペルも発音も同じ単語ですが、ポルトガル語では英語の「scene」と同じ意味で使います。ちなみにポルトガル語で「夕食」は「jantar」と言います。