スペイン語の人称代名詞(主格)は実は国によって様々な形に変化します。「私」、「あなた」などの言い方がその国や地域によって違ってくるというのも、スペイン語がそれだけ多様性に富んだ言語であるからです。
日本語でもまた、「あなた」という言い方が地方によっては「あんた」になったりしますが、それと同じことがスペイン語でも起きるのです。では一体どんな違いがあるのか見ていきましょう。
スペイン語の人称代名詞(主格)の種類
スペインの人称代名詞(主格)
yo 私(一人称単数)
tú あなた(二人称単数)
él/ella/usted 彼/彼女/あなた(三人称単数)
nosotros/nosotras 私たち(男性)/私たち(女性)(一人称複数)
vosotros/vosotras あなたたち(男性)/あなたたち(女性)(二人称複数)
ellos/ellas/ustedes(三人称複数)
例:¿Usted tiene prisa? あなたは急いでいますか?
ustedは「あなた」を意味しますが、動詞の活用は三人称単数を使うのが特徴です。複数形になるとustedesになります。
スペインの特徴は「あなたたち」というときに「vosotros」を使うことです。動詞の活用も「vosotros」専用の活用になるので注意しましょう。
例:¿A donde vais vosotros? あなたたちはどこに行くんですか?
中米・カリブ諸国の人称代名詞(主格)
yo 私(一人称単数)
tú あなた(二人称単数)
él/ella/usted 彼/彼女/あなた(三人称単数)
nosotros/nosotras 私たち(男性)/私たち(女性)(一人称複数)
ellos/ellas/ustedes(三人称複数)
中米・カリブ諸国などでは「vosotros」を使うことはほとんどありません。
アルゼンチン&ウルグアイの人称代名詞(主格)
yo (一人称単数)
vos あなた(二人称単数)
él/ella/usted 彼/彼女/あなた(三人称単数)
nosotros/nosotras 私たち(男性)/私たち(女性)(一人称複数)
ellos/ellas/ustedes(三人称複数)
アルゼンチンやウルグアイでは「tu」の代わりに「vos」を使います。動詞も活用もまた「vos」専用の活用になるので注意しましょう。
例:¿ Vos sos argentino? あなたはアルゼンチン人ですか。