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スペイン語と英語って似てるの? それとも全然違うの?といった疑問を持っている人のために二つの大きな違いについて説明したいと思います。これさえ知っておけば英語からスペイン語、あるいはスペイン語から英語を学ぶときにも大変役に立ちます。
英語はフレーズには必ず主語が必要ですが、スペイン語は動詞の活用で主語が分かるため、主語をわざわざ入れる必要がありません。
英語 I go to work. 私は仕事に行きます。
スペイン語 Voy al trabajo. 私は仕事に行きます。
特に主語が三人称の「それ」の場合、スペイン語では省かれることが多いです。
英語 It’s big. それは大きいです。
スペイン語 Es grande. それは大きいです。
英語 It looks like it’s going to rain. 雨が降りそうです。
英語 Parece que va a llover. 雨が降りそうです。
英語には冠詞は異本的に「a」、「an」、「the」の3つ(someとanyを含めると5つ)しかありません。
対するスペイン語にはel(男性単数), los(男性複数), la(女性単数), las(女性複数)、un(男性単数)、unos(男性複数)、una(女性単数)、unas(女性複数)の定冠詞、不定冠詞が合計で8つもあります。
英語 I have a dog. (犬を一匹飼っています)
スペイン語 Tengo un perro. (犬を一匹飼っています)
英語 The women are eating. (女性たちは食べています)
スペイン語 Las mujeres estan comiendo.(女性たちは食べています)
また、冠詞がつく場合とつかない場合に違いがあります。
英語 He is a lawyer. (彼は弁護士です)
スペイン語 Es abogado. (彼は弁護士です)
注・職業などを表すときはスペイン語では冠詞はあまり使われません。
関連記事「スペイン語の冠詞」
英語は名詞のほとんどが中性です。それに対しスペイン語は名詞の多くに男性名詞と女性名詞の二種類存在します。
英語
doctor 医者
lawyer 弁護士
teacher 教師
スペイン語
doctor 男性医/doctora 女性医
abogado 男性弁護士/abogada 女性弁護士
profesor 男性教師/profesora 女性教師
関連記事「日本人が勘違いしているスペイン語の男性名詞女性名詞 【文法】」
英語の場合、現在形は三人称単数しか語尾が変化しませんが、スペイン語は主語によって変化します。
英語
I work
You work
He/She/It works
We work
you(複数形) work
They work
スペイン語
Eu trabajo
Tú trabajas
Él/Ella trabaja
Nosotros trabajamos
Vosotros trabajáis
Ellos/Ellas trajaban
関連記事「スペイン語の動詞の活用ルール」
英語では質問文、疑問文になると主語と動詞をひっくり返したりしますが、スペイン語はクレスチョンマークを文章の最初と最後につけてイントネーションを質問用に変えるだけです。
英語 Are you japanese? あなたは日本人ですか
スペイン語 ¿Eres japones? あなたは日本人ですか。
英語 Do you want to have a dinner with me? 私と夕食を食べませんか?
スペイン語 ¿Quieres cenar conmigo? 私と夕食を食べませんか?
英語ではdon’t, haven’t, can’tなど様々な否定形があります。それに対してスペイン語は基本的には動詞の前に「no」を付けるだけです。
英語
I don’t work. 私は仕事をしません。
I can’t go. 私は行けません。
I’m not Japanese. 私は日本人じゃありません。
スペイン語
No trabajo. 私は仕事をしません。
No puedo ir. 私は行けません。
No soy japones. 私は日本人じゃありません。
英語では形容詞は名詞の前にきますが、スペイン語では多くの場合形容詞は名詞の後に来ます。
英語
a tall boy 背の高い少年
a tall girl 背の高い少女
スペイン語
un chico alto 背の高い少年
una chica alta 背の高い少女
関連記事「スペイン語の形容詞」
英語は人称代名詞所有格をよく使いますが、スペイン語では特に体を指す場合には冠詞が使われることが多いです。
英語 I clean my hands. 私は手を洗います。
スペイン語 Limpio las manos. 私は手を洗います。
また、「誰々のもの」といった所有を表す文章でも、スペイン語と英語では文章の構成が大分違ってきます。
英語 Adam’s jacket アダムのジャケット
スペイン語 la chaqueta de Adam アダムのジャケット
スペイン語の大きな特徴に目的格の代名詞が動詞とくっつくことがあるというものがあります。これは英語にはなく、英語から入る人にとっては大変混乱しやすいでしょう。
英語 I’m going to love you forever. 私は一生あなたを愛します。
スペイン語 Voy a amarte para siempre. 私は一生あなたを愛します。
例2
英語 That man kept on looking at us. その男は私たちのことを見続けていました。
スペイン語 Ese hombre estaba mirándonos. その男は私たちのことを見続けていました。
「持つ」という動詞が英語とスペイン語では使い方がかなり違います。英語では「to have」は日本語の「持つ、所有する」とニュアンスに近いですが、スペイン語では「持つ、所有する」といった意味のほかに「いる、ある」といった状態を表すときに使います。英語で言うところの「to be」に相当します。
英語 I’m 20 years old. 私は20歳です。
スペイン語 Tengo 20 años. 私は20歳です。
英語 I’m hungry. 私はお腹が空いています。
スペイン語 Tengo hambre. 私はお腹が空いています。
英語 I’m hot. 私は暑いです。
スペイン語 Tengo calor. 私は暑いです。
細かい違いはこれ以外にもたくさんありますが、まずはこの辺を理解しておくとどちらかの語学を勉強するときに大分理解力が深まります。
スペイン語を覚えてから英語を勉強する、あるいはその逆でも日本語から勉強するよりは大分簡単になります。どちらかをすでにある程度話せる人は、辞書も日本語のものを使うのではなく、スペイン語-英語辞書を使うと、早く覚えられるようになるのでおすすめです。